「未来過多」になってませんか?

 ボディワーカーになる前の私は広告・宣伝の仕事をしてきました。四六時中パソコンに向かってオフィスで過ごす仕事です。とても頭を使いますが、身体はほとんど動かさずに過ごします。この仕事の特徴はほとんどの時間を「未来」に意識を向けていることです。それは今日や明日のことから、1週間先、1ヶ月先、半年先、1年先、3年先のことまで意識を向けます。

 もちろん予定はどんどん変わるので、その度にあれこれ心配しながら、頭の中にある未来図を書き換えていきます。そして、それを何年か繰り返していると、要領も良くなってきます。どんどん変わる予定を想定して、用意している未来のさらに先に意識を向けたり、違う未来図も用意しておいて予定が変わったときの心配を小さくしようとします。

 もちろん意識を向ける事柄もひとつではありません。多くの事柄について別々の未来を用意しなくてはいけません。そして、すべてに共通しているのは、当初の予定通りに進行することは「ほとんどない」ということです。

 それは「予定が変わるかもしれない」という心配事を常に抱えていると言えるかもしれません。「まだ起こっていない」ことに気をもみ続けることはとても疲れます。

 未来を想定して行動することは素晴らしい能力ですが、身体は常に「今、ここ」にあります。未来にも、過去にもありません。この瞬間にあります。身体を「この瞬間」に置いたまま、意識を「未来」に向けている状態は心と身体がバラバラな状態に近いように思います。

 そして、「未来」に意識を向ける能力に長ければ長ける程、「今、ここ」に意識を向けることが難しくなるような気がします。こういったことは広告・宣伝の仕事だけではなく、多くの仕事や人間関係の間でも起こっていることだと思います。現代人は疲れていると言われるのは、こういうことも関係しているかもしれません。

 私はセッションを通じて身体の内側に意識を向けることをお伝えしようとしています。「今、ここ」に意識を向けるには、いくつかの方法がありますが、今、身体がどう感じているのか?に意識を向けることが誰にでもできて簡単だと思うからです。

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