人はその場しのぎが大好きだ

ストレスを発散するために、「オーガニックのサラダバー」に行こうという人がいないことに疑問を持ったことはないだろうか。ストレス疲労で疲れたなら身体に良いものを摂り入れようとすることは合理的だと思うが、それをする人はほとんどいない。

ストレス疲労で窮屈になると、焼肉を食べに行ったり、やけ酒をしたり、スイーツを食べたり、ジャンクフードを食べたりする人が多いのではないだろうか。これらを飲食している間は一時的にストレスを忘れられるような気がする。しかし、これらの行動でストレスが解決することは決してない。むしろ、身体に負担のあるものばかりを摂り入れるので身体が疲れてしまう。

人は「その場しのぎが大好きだ」と考えている。これらの行動はストレス刺激を身体に負担をかける別の刺激で置き換えることで、一時的に忘れようとする習性だ。これは一時的に効果を発揮するが数時間もすれば、この行動の前より身体は疲れているので、前よりストレス耐性が弱くなっている。結果的にこの行動で自身を追い込んでいることになる。だから、この行動習性は長続きしない。しかし、捉え方を変えてみると、この行動習性によってストレスに気づけるようになるということでもある。例えば、ジャンクフードが食べたくなったら、身体が疲れている証拠だ。仕事を早く切り上げて、さっさと寝る準備をした方がいい。もしそれができれば身体はすぐに回復するだろう。

また、ビールや炭酸水などの炭酸系の飲み物を飲みたくなるのは、窮屈な状況にいることを身体が教えてくれている。集中作業の後や長時間自動車を運転した後などは、私は炭酸水が欲しくなる。一時的に気分転換になるが、これも身体に炭酸の刺激を与えて窮屈感を紛らわしているだけだ。ところで、ウィルキンソンの炭酸水が一番売れているらしいが、強炭酸という刺激性とパッケージが赤色というものが窮屈感でいっぱいの購買層にうけているのではないかと考えている。赤色は色彩心理学でも人を興奮させることがわかっている。売れるのはそれなりの理由があるのだろう。

逆に疲れている人にオーガニックレストランは魅力的には映らないのかもしれない。不健康の人に健康食品を売るのが難しいのも同様だ。いかにも健康そうなものより、見た目がジャンクフードで実はヘルシーで美味しい。ギルトフリーという言葉が流行ることを考えても、そういうものが世の中に求められているのだろう。

何かが無性に食べたくなるとき、身体は何かのメッセージを発している。本能のまま食べることも必要かもしれない。またはその習性を俯瞰してみて自身のパターンが見えてくるのを楽しんでもいい。俯瞰してみることができれば、そのときどきで選ぶことができる。

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