これまで、脳のスイッチを切り、身体のセンサーを磨くワークをお伝えしてきました。
最終回となる今回は、Unfolding Bodyworkが最も大切にしているプロセスをお話しします。それは、「浮かんできた感覚に、直接触れて完成させる」ということです。
言葉にできない「モヤモヤ」は、未完の物語
私たちは、悩みや不安を感じたとき、つい「なぜこんな気持ちになるんだろう?」と原因を探してしまいます。しかし、身体の感覚(フェルトセンス)は、必ずしもロジカルな説明を求めているわけではありません。
それらは、いわば「まだ出口を見つけていない、未完の物語」のようなものです。
フォーカシングという手法では、その感覚を言葉にしていきます。それだけでも大きな一歩ですが、Unfolding Bodyworkではさらにその先へ進みます。言葉という「脳の領域」だけで終わらせず、その場所に直接「手」を置くのです。
ワーク:未完の感覚を「手」で迎えに行く
フェルトセンスを「形」にする
目を閉じ、今、身体のどこかにある「気になる感覚」を見つけます。「胸の奥の、固まった石のような感じ」「お腹のあたりの、冷たい水の泡のような感じ」。形や質感を、なんとなくイメージします。
思考を介さず、直接触れる
その場所が体の表面のどこに対応しているか、センサーで探ります。見つけたら、そこへそっと、自分の手を置きます。
このとき、「この固まりを溶かしてやろう」「治してやろう」とは絶対に思わないでください。
「手」という最後の一ピース
ただ、「ここにいたんだね」と、迷子を見つけたような気持ちで、その質感に手を添えるだけです。
「石」のような感覚なら、その重みを手のひらで一緒に受け止める。「泡」のような感覚なら、その儚さを手でそっと包み込む。
身体が勝手に語り出すのを待つ
そのまま静かに待っていると、不思議なことが起こります。
手が触れている安心感の中で、その感覚(物語)が自ら形を変え、解け、展開(Unfold)し始めます。脳で「解決」しようとしなくても、身体が自ら「完結」へと向かっていくのです。
「わからなさ」を愛する、という統合
私たちの脳は、わからないものを「不安」と呼び、細分化してコントロールしようとします。
しかし、身体は「わからなさ」をそのまま受け止める力を持っています。
直接触れること。
それは、バラバラになっていた「思考(脳)」と「実感(身体)」が、一つの場所で出会う瞬間です。そこで初めて、私たちは「私は私のままで、一つの全体だったのだ」という深い安らぎに辿り着きます。
分析して、疲れ果てるのはもうおしまいです。
答えは、あなたの外側の学問や科学にあるのではなく、あなたの手のひらと、身体が触れ合うその「接地画」の中に、すでに用意されているのです。
Unfolding Bodyworkの世界へ
全4回にわたってお伝えしてきたワークは、あなたが「全体性」を取り戻すための入り口に過ぎません。
脳が理解できる範囲を超えた、身体の豊かさ。
そこには、あなたがまだ知らない「あなた自身の物語」が眠っています。
もし、この身体のセンサーをもっと深く磨きたい、あるいは誰かの「未完の物語」をサポートしたいと感じたなら、ぜひUnfolding Bodyworkの扉を叩いてみてください。
「わかろう」とする手を放したとき、あなたの本当の人生が、静かに展開し始めます。