あなたは怒りや悲しみなどの感情をコントロールできると思っていますか? ときどきアンガーマネジメントなどの話を聞くことがあります。感情をコントロールできるようになりたくて、そういったものを学ぶのだと思うのですが、学んだのにコントロールできないという悩みを抱えている人もいるようです。
思考と感情のギャップ
これさえやれば問題は解決するという思い込みが悩みを助長していることもありますが、前回の「あなたは変われる」の記事に書いたように、私たちには完全に自身のオリジナルの思考はなく、数え切れない多くのだれかの思考の影響を受けています。その思考の癖と本当の自身のあり方とのギャップが感情に問題を起こしています。自身の思考だと思い込んでいることで起こった感情が怒りや悲しみだったりするのです。感情をコントロールするということは、さらに思考で感情を押し込める行為なのです。一時的には抑えられるかもしれませんが、いずれ許容量が超えたときに爆発するしかありません。
起こった感情は「あなた自身」ではない
では、起こった感情をどうしたらいいのか? その答えの前に知っておくことがあります。思考があなたのものでないなら、それによって起こる感情もあなたのものではありません。怒りの感情が沸き起こってきたとき、あなたが怒っているわけではないのです。あなたのなかに怒りの感情があり、それを感じているだけなのです。
感情のエネルギーを発散する方法
そして、自身のなかに怒りの感情があることを確認したうえで、「発散する」のです。起こった感情は発散するしかありません。加えて、もう一つポイントがあります。発散することと人に感情のエネルギーをぶつけることは違います。起こった感情のまま感情のエネルギーを人にぶつけると、感情に飲み込まれてしまいます。あなた自身が感情とイコールになってしまい思考と感情の奴隷になってしまいます。
感情のエネルギーを安全に発散する方法があります。Unfolding Bodyworkのセッションでは必要な方にエクササイズをお伝えしています。それはだれでも簡単に努力なくできるものばかりです。それらを日常に取り入れることで感情を溜めずに生きるサポートになります。溜める必要のない感情のエネルギーはゴミと同じです。身体という家の中の不必要なゴミを出すことで、スペースができます。そのスペースがなければ、前向きなエネルギーが湧いてこないのです。
身体に溜め込まれた感情
身体と感情について少しだけお伝えします。私たちは人前で感情を表現することを許されていない社会に生きています。例えば、人前で泣いてはいけないという暗黙のルールがあります。感情が起こったときにその場では飲み込んだり、誤魔化したりします。では、その表現されなかった感情はどうなるのでしょうか? 表現されなかった感情は、身体の中に残ります。それは身体の緊張だったり、なにかの症状として現れます。このボディワークのセッション中にクライアントの身体の緊張が自発的に緩んだときに、クライアントの意思とは関係なく感情が出てくることがあります。その感情はいつのものかはわかりません。何十年も前のものかもしれません。その理由探しにはあまり意味はありませんが、ずっと表現してこなかった感情が身体が緩むと表現されるのです。例えば、小胸筋には悲しみの感情が緊張として溜まっているなどの傾向があります。
身体の変化が人生を変える
身体に溜まった感情が表現されていくと、身体が変わるだけでなく、人生が変わっていくことがあります。例えば、人に気を遣ってずっと我慢を強いられていた人が我慢ができなくなり、表現してみたところ、意外と受け入れられてそもそも我慢しなくてもよかったことに気づいたり、逆に表現することが楽しくなったりするのです。これが部分にフォーカスしないUnfolding Bodyworkの面白いところです。
自身に効果のある方法を探る
なにかに症状に悩んでいるとき、改善方法は一つではありません。もし、感情や身体のパターンに悩んでいて方法を探しているなら、Unfolding Bodyworkを試してみてはいかがでしょうか。あなたの心身のあり方に耳を傾け、ジャッジすることなく寄り添うことのパワーを感じに来てください。