一年ほど前からUnfolding Bodyworkのボディワーカーを育てるためのクラスを開催しています。コロナ禍前までは、東京と京都でクラスを開催し、鍼灸師や整体師、看護師、トレーナー、ダンサー、セラピスト、ボディワーカー、ヒーラーなど、さまざまな方が学びに来てくださっていました。
多くの方が興味を持って来てくださるのは嬉しいのですが、当時は一人で教えていたので、どうしても一人ひとりを丁寧にサポートしていくことができません。クラスにたくさんの人がいるほうが、多くの経験をシェアできるので、そういった意味で学びを深めることはできます。しかし、このボディワークの根幹の大切な概念を伝えていくには、一人ひとりに時間をかけて実践を通して学んでいく必要性を感じていました。
今回、クラスを再開する際に、少人数制にすることと、実践から学ぶことに時間をかけられるようにしようと決めました。
いま来てくださっている方は2人。
とても丁寧に見ていくことができるし、2人の学びたいという気持ちが伝わってきます。私がクラスでできることは「きっかけ」を手渡すことくらいで、私が伝えた言葉をどのように捉えて理解するかまでは、介入することはできません。
同じ言葉を伝えても、捉え方が人によって違うことがよくあります。どう捉えるかは、その人が歩んできた人生と深く関わっています。言葉の意味は人によって変化するようなあやふやなものなのです。
そのため、クラスでは実践する回数を増やすことにしました。次のクラスまでに3人にボディワークのセッションをするのが毎回の宿題です。自身でこのボディワークの説明をして、モニターとしてセッションを受けてもらい、感想をもらう。そして、どのようなボディワークのセッションをしたのか、レポートを書いて提出してもらいます。私はレポートを見てアドバイス等をします。人によってはこういうことが苦手な人もいるでしょうし、教えてもらうだけでいいという人もいるでしょう。実際、人は経験することで、視野が広がり捉え方のバリエーションが増えることもあると思うのです。「こういう人もいるよね」と捉えられること、それは精神的な成長を促すと思うのです。
仏教用語に「観自在」という言葉があります。観自在とは、視点を自在に動かせること、つまり、物事をいろんな見方や捉え方ができることです。この世界では、観自在であることが苦難を乗り越える方法であると、般若心経では説かれています。たしかに私たちは、ルールや原理原則に縛られて、視点が固定化され、物事の答えは一つだと思い込む癖があります。物事も人も常に多面的であるはずなのに、一つだと思い込むことで苦しみが生まれているのです。実際にクライアントとして来られる方の多くは、思考の癖(考え方のとらわれ)が原因で、感情に問題が起こり、行動に問題が起こり、それが習慣化して身体に症状として現れています。そういった観点からも、今も昔も「観自在」で生きることが大切なのです。そのためには「経験」をすることが重要だと思っています。
そして、10月20日に、生徒さん2人に経験から学んでもらうためにセッション会を開催しました。クラスの宿題を通して知り合いにセッションすることはあっても、知らない人にセッションをすることはまだ経験がありません。そこで、初対面の人にセッションして、その対価(お金)をもらう実践をしました。クラスの内容はまだ途中ですが、実践しながら学ぶほうが身につきやすいし、対価としてお金をもらう経験を早く済ませることで、ボディワーカーとして独り立ちしたときのイメージがしやすくなると思います。
以下は生徒さんのボディワークのセッションを受けてくださった方の感想です。
- リラックスして受けさせてもらいました。違和感を感じにくいアプローチでよかったです。手が温かくエネルギー感がありました。右肩、脇の施術もよかったです。ありがとうございました。
- 手がとても温かかったです。マッサージと違って弱い力でよく、押してもらうのも気持ちいいと思いました。
- 細やかなエネルギーでいやしていただきありがとうございました。優しさ、労りのような温かさを感じました。施術前はのどの痛みなどがありましたが、楽になっています。丹田のあたりを触れていただいたときは、すこし温かいエネルギーがハートチャクラのほうにまっすぐ流れていったのが印象に残っています。そのほかは思い出せないのですが、子どもとのやりとりを夢でしている自分に気づいたところで目が覚めました。とても気持ちよかったです。ありがとうございます。
- 股関節あたりと足首を触っていただいたときに、縮んでいたところがふと伸びて気持ちよかったです。いつも縮んでいて気持ち悪かったところなので、私の思いが同じ空間で繋がっているみたいでびっくりしました。両肩のあたりを触っていただいたときも、ふわっと広がって呼吸しやすくてとても気持ちよかったです。二箇所を触ってもらっていると、なぜか身体が広がっていくのが不思議でした。今日の意図のお話をしたとき、どう説明していいのかわからなかったんですが、根っこが広がる感じと聞いてもらったことで、漠然と感じていたことが、はっきりイメージできたのも面白かったです。
セッション会終了後、生徒の2人もなんだか顔つきが変わっているように見えて、なにかを得た感じがしていました。
Unfolding Bodyworkでは、ボディワークを学びたい方を募集しています
クラスは少人数制で、京都でクラスを開催。人数が集まったら、申込者の予定を考慮してクラスを開催していきます。クラスを受けるためには、条件がありますので、以下のリンクからご確認ください。