毎日をがんばる私たち。仕事に、家事に、人付き合いに、私たちは常にエネルギーを「外へ外へ」と向けています。そんななかで、ふと気づくと「なんだか息苦しい」「呼吸が浅い気がする」と感じることはありませんか?
もしそうなら、それはあなたの身体が、大切なメッセージを送っているのかもしれません。
心地よさは「当たり前」に? 私が瞑想で気づいた感覚の不思議
今年の2月から、私は毎日1時間の瞑想を100日以上続けてきました。呼吸への探求と瞑想の効果を深く知りたかったからです。最初は新鮮な変化を感じていましたが、習慣化するにつれ、その効果を感じにくくなる自分に気づきました。
人間の感覚は不思議なもので、心地よさは慣れて「当たり前」になりやすい一方で、不快な感覚は強く残りがちです。瞑想によって心身がどんどん心地よくなると、その恩恵を「感じ取る」ことが難しくなってしまうのです。
そこで私は、2週間ほど瞑想を「中断」してみることにしました。この期間は、Webサイトの更新やライブペイントなど、意識的にエネルギーを「外へ外へ」と向ける時間を増やしました。
すると、どうなったと思いますか?
日に日に、呼吸がしにくくなっていくのがわかりました。呼吸に意識を向けても、なぜか改善しない。身体の奥から湧き上がるような、「息が通りにくい」感覚に悩まされるようになったのです。
たった5分の瞑想が、呼吸を一気に解放した朝
そんなある朝、思い切って再び5分だけ瞑想を試してみました。すると、驚くことに、一気に呼吸がスッと奥まで通るようになったのです。あの息苦しさが、たった数分で解消された感覚は、まさに感動的でした。
このとき、私はかつて体験した「ムーブメントメディスン」というコンシャスダンスのワークショップでの気づきを思い出しました。そのワークでは、自分の内側へ集中して踊ることと、外側へ向かって発散するように踊ることを交互に繰り返します。
外側へ向かって発散するように踊り続けると、どんどんエネルギーが枯渇していくのがわかるのです。しかし、そこで内側に向かって集中して踊ることに切り替えると、不思議なほどエネルギーが戻ってくるのを体感しました。
呼吸もエネルギーも「拍動」している
この体験は、呼吸とまったく同じだと感じました。まるで心臓の拍動のように、私たちは「外に向かう時間」と「内側に向かう時間」を交互に繰り返す必要があるのかもしれません。常に外側へエネルギーを向け続けることは、身体にとっても、心にとっても、大きな負担となります。
もしあなたが今、「呼吸が浅い」「息が吸いにくい」「息が吐きにくい」という感覚があるなら、それは、もしかしたらエネルギーを「外側へ向けすぎている」サインかもしれません。
そんなときは、意識的に立ち止まり、内側へ意識を向ける時間を持つことがとても効果的です。
- 短い瞑想を取り入れる:たった5分でも、あなたの呼吸と心に大きな変化をもたらします。
- Unfolding Bodyworkのセッションを受ける:微細なタッチで身体の奥深くの緊張を解放し、内側へ意識を向ける深い時間を提供します。あなたが「感じないふり」をしてきた身体の声に気づき、本来の深い呼吸を取り戻すきっかけとなるでしょう。
常に外へ向かう現代社会で、内側へと意識を向ける時間を持つこと。それは、あなたの身体が本来持っている「呼吸の力」を呼び覚まし、心身ともに豊かなエネルギーで満たされるための、大切な一歩となるはずです。