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ジャッジしないパワー

前回の「心は身体、身体は心」の記事で、理解しようとすればするほど、概念の細分化が起こり悩みが増えることを書きました。学問の発展は、その恩恵が受けられる一方、悩みの増加という側面もあります。医学が進歩しても病気が減るどころか増えていくのはそのためです。

細分化が生む限界

生命を心と身体に分けて、さらに細分化していくことで、まるで慢性的な症状の原因を特定できるかように考えられています。そういう考え方を否定するわけではありません。しかし、細分化して部分を見ていくだけでは捉えきれない情報が多いと思うのです。例えば、症状の原因が医学的に捉えることができたとして(部分)、どうしてそのような状況になったのかまではわからないわけです。そして、本当の原因が解決していないので、何度も同じ症状を繰り返すのです。あげくの果てには原因はストレスや生活習慣ということになって、あやふやになってしまう。目標を決めてそこへ向かうプロセスを歩んでいたはずなのに、気づいたらいまどこにいるのかわからない状況で、握っていた手を離された気持ちになってしまうでしょう。

身体に現れる「人生の表現」

Unfolding Bodyworkでは、身体にはその人の人生そのものが現れていると捉えます。そのため、なにか症状があったり、姿勢が歪んでいるように見えたりしても、それを良い悪いでジャッジしません。いま生命がそういう状態で、あり方を通して表現していると捉えます。姿勢が歪んでいると捉えることは、その人の人生が歪んでいると捉えることと同じなのです。

例えば、猫背の人がいて、それを見て猫背だとジャッジしてしまうと、「姿勢を整えましょう」となる。これは骨格という部分を捉えているだけで、姿勢を整えたところで、また症状は繰り返されるでしょう。私たちは、その猫背のようなポーズはなにを表現しているのかと捉えます。もしかしたら、子どものころから母親に話を聞いてもらえなくて自己表現するのを諦めているのかもしれないし、人に介入され続ける人生を歩んでいてこれ以上介入されたくないという表現をしているのかもしれない。そういったことを、セッションでその人がどういう雰囲気をまとい、どういう言葉を使い、どういう身体の動きや癖があり、そして実際に身体に触れることで捉えていきます。それらの膨大な情報をもとにセッションを組み立てていきます。

変えようとせず、自発的な変化を待つ

しかし、整体と大きく違うところは、身体を変えようとしないことです。身体を変えようとすることは、「いまの状態がダメ」とその人の身体を、人生を否定することになります。変えようとせず受け入れて、興味を持って一緒にいることで、自発的に変化していくのを待つのです。「変わりたければ変われるよ」という気持ちで。「変わりたくなければ変わらなくていい」が許容されると、身体は安心して原因を手放し変わっていけるのです。人に変えられたのではなく、自発的に変わったので、もとに戻る理由はもうありません。

Unfolding Bodyworkを受けたのがきっかけで、人生が変わったという方が多いのは、身体には人生が表れていてそれを尊重し、変えようとせず変わったから。

他の療法のほとんどがジャッジすることでアプローチを組み立てていきます。でも、ジャッジせず受け入れて、身体に現れているストーリーを感じ取り施術に活かしていく方法が世の中に一つくらいあってもいいし、そもそも生命はジャッジされたくないし、型にはめられたくないはずです。

Unfoldingは、まるで洗濯物のように生命が折りたたまれていくfoldingのこの世界から、生命が活き活きと展開(Unfolding)していける世界へ行くためのきっかけになればと思い作ったボディワークです。これまで数千人の方に体験していただいています。もしまだ体験したことがないなら是非一度体験してみてください。

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